社長の為のじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

会計検査院が貸倒引当金に「待った!」をかけた、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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貸倒引当金を積むと、それは経費になる

商売をしていると、売上代金がもらえなくなること(貸し倒れといいます)だってあります。それに備えて積むのが、貸倒引当金。“積む”なんていうと積立金をイメージがしますかね。

でも、実際は積立預金のように、貸倒引当金なるお金をどこかに積み立てておくわけではありません。まだもらっていない売上代金(売掛金といいます)を、帳簿上少し減らすような処理をする。このような処理を称して“貸倒引当金を積む”というのです。

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積んだ貸倒引当金は、経費になります。

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貸倒引当金の法定繰入率に、会計検査院が待ったをかけた!

その貸倒引当金、中小企業では業種ごとに決まった法定繰入率で積むことができます。ところが、その法定繰入率に会計検査院が「待った!」をかけた。

会計検査院曰く。実際の貸し倒れの率を調査してみると───法定繰入率ほど貸し倒れは起きていない。つまり、法定繰入率は、実態に則さない過大な率。

過大な率で貸倒引当金を積んでいるということは、積みすぎを意味します。それは経費が過大になることになり、結果として税金の減少にもつながる。会計検査院はそこのところを問題視したんですね。

会計検査院が問題視すると、それにあわせて税制が改正されることがよくあります。貸倒引当金の法定繰入率も、数年後には大幅に引き下げられるかもしれませんね。



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みりんという名のお酒、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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飲食料品には軽減税率。でも意外なものが・・・

来年(2019年)10月から消費税率がアップします。同時に導入されるのが軽減税率。飲食料品には、軽減税率8%が適用されるのはご存知のとおりです。

んっ、飲食料品? 外食はどうなるの? フードコートはどうなの? 宅配は? テイクアウトは? ケータリングは? 給食は? 飲食料品になるかならないかで税率が変わるので、最近あちこちで話題になり始めました。そんな中、意外なものが意外な取り扱いをうけるのです。それは───

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みりん

みりんです。

みりんといえば、さかなの照り焼きのつやを出したり、煮物でも活躍。熱が加わると香りもいい。料理の途中でみりんがないことに気づけば、顔色を変えて買いに行く。そんな和食に欠かせない調味料です。もちろん、飲食料品。ということは、消費税率は8%のはず・・・です。

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*みりんがなければ一大事! 和食には欠かせない調味料だ

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みりんはお酒なので、軽減税率の対象外

飲食料品は8%です。といっても、お酒は除かれることになっています。つまり、お酒は軽減税率の対象外。で、じつはみりんはお酒なんですね。ということは、なんと!みりんは軽減税率にならない!

なんとなく腑に落ちませんよね。お酒が軽減税率じゃないのはわかる。いわゆる嗜好品ですから。

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*酒にはこの風景がよく似合う。お酒が軽減税率の対象でないことは納得です

でも、みりんは、一般的な感覚では調味料です。嗜好品としてのお酒ではありませんよね(もともとは飲料だったそうですが)。それが軽減税率の対象外とは・・・。ちなみにみりん風調味料はお酒ではないので軽減税率です。なんだか混乱します。

いっそのことやめたら? 軽減税率。

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*「みりんは8%じゃなかった・・・」




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誰かに相談しても、最後の決断はトップがしなければならない、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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誰かに相談しても、最後の決断はトップがしなければならない

政治家や企業経営者が重要な決断をするときに占い師に占ってもらう。こんなこと聞いたことありますよね(みんながみんなということもないでしょうし、どこまで本当のことかということもありますけど)。

その決断が多くの人に影響するんだろ。占いになんか頼るなよ。自分で考えて、自分でしっかり判断しなくちゃ。おそらく多くの人はこう思うはず。もちろん、わたしも。

でも、最近、そんな政治家や企業経営者の気持ちもなんとなく理解できるような気がしてきました。決断をするときに、拠り所がほしい。部下には相談できません。いや、仮に部下に相談したとしても、最後の決断はトップがしなければならない。そんなとき、ちょっと背中を押してくれる何かが欲しい。そんな気持ちです。

人間、経験を重ねれば悩まずとも決断ができるようになる・・・わけではないようで。

経験を積んだ分、いろいろなことが想像できるようになって、悩む。経験の浅いときには考えなかったようなことまで考えてしまう。考え過ぎはよくないと思いつつも・・・

ある経営者、占い師に相談する
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*って、ジョブスさんはいつだって黒のタートルネックです。
スティーブ・ジョブスさんがいつも同じ服装なのは、服を選ぶということに頭を悩ませたくないとの理由による、らしい。




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結局のところ、背景を知らなければ正しく判断できない、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


たとえば、夫婦だけの会社。会社にはほかに誰もいません。そんな会社が社員旅行に行きました。一見フルムーン旅行にもみえるその旅行の代金は、会社の経費になるか?

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「じゃあ、うちの会社も、ひとつフルムーン旅行を・・・」

もちろん「夫婦だけの会社は、社員旅行は一切認めない」なんて決まりはありません。

経費になるかどうかは、さまざまな要素を勘案して総合的に判断することになります。その結果、税務調査でも経費でOKとなったとしましょう。社長は仲間の社長に話します。「おれとうちのヤツの旅行、税務署も認めてくれたよ」うむ、そうか。そうなのね。夫婦だけの旅行だって経費になるんだ。じゃあ、うちの会社も、ひとつフルムーン旅行を・・・

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*その提案、ちょっと待った!

いやいやいや、ちょっと待った。結果だけで判断してはいけません。

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背景を知らなければ正しく判断できない

その会社のフルムーン旅行が、もとい、社員旅行が経費と認められたのは───どこに行って何をしたか。過去の実績や旅行をするに至った経緯。時期。使ったお金の額。会社の収益の状況。社長の哲学・ものの考え方(←意外にもこれが大きなウェイトを占めるかもしれない)───そんなあれこれを総合的に判断しての結果です。

そんな背景を知らずして、フルムーン風社員旅行が認められたという結果だけで、言い換えれば、表面的な形式だけでうちのフルムーン旅行も経費になる。こう考えて実行したとしても・・・あなたの会社で経費と認められるとは限りません。なぜなら背景が違うから。どんな背景があるかによって結果は変わってくるのです。

◆ ◆ ◆

*じゃあ、つぎのケースは? 夫婦じゃないぞ。

女性社員を狙っている社長、一計を案じ───、
社長「社員旅行を企画したんだけど・・・これ行程表」
女性社員「え~、社員旅行って。うちの会社、社長と私のふたりだけじゃないですか~。しかも、海外⁉ 現地で4泊5日⁉*1
社長「ちょっとハネムーン風で企画・・・いやいや、違う違う! 落ち着いて落ち着いて。ふだんは忙しくて会社の業務についてゆっくり話し合う時間もないだろ? 旅行でもして見識を広めつつ、会社の今後について話し合おうよ。そのための社員旅行だから。あくまで」

で、結局こうなった ↓

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この旅行にかかった費用は会社の経費でOKだろうか? 背景はかなり怪しいぞ。




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*1:社員旅行が経費となる条件
1.参加率が50%以上であること
2.日程が4泊5日以内であること(海外の場合は現地での日数)

小さな会社に代表取締役が複数いるメリットとは? の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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会社に代表取締役が複数いるメリットって?

どんな小さな会社にも、代表取締役を複数名置くことは可能です。

関連する記事

blog.takahasikaikei.com

大きな会社ならわかる。でも、なんでも社長に直結するような小さな会社で、代表取締役を複数にする意味あるの? そのためには、わざわざお金かけて登記しなくちゃいけないんでしょ? と、こんな疑問も湧いてきますよね。

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それは、代表取締役不在のリスクに備えるため

もしも代表取締役が不在になったときのことを考えてみましょう。会社の業務がストップしてしまう可能性があります。重要な契約があっても結べないかもしれません。

会社にとっては死活問題です。不在の理由はいろいろで、期間も短期、長期、永遠といろいろ。いろいろあるので、どんな会社にも起こり得ます。とくに今の代表取締役が高齢ともなれば・・・いろいろなことが想像できます。

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*ケガ、病気・死亡以外にも認知症も不在の理由になり得る

そんなとき、もうひとり代表取締役がいたら───もちろん業務が止まることはありません。つまり、複数にするのは、代表取締役不在のリスクに備えるため。こう考えれば、検討の余地は十分ありますよね。

ただし、もうひとりの代表取締役は、自らの判断で、勝手に(?)契約を結べる権限を持っています。それをリスクと考えるのなら、そういった別のリスクが出てくることもお忘れなく。

契約には、会社の実印がつきもの。じゃあ、代表取締役がふたりいる場合、会社の実印の扱いはどうなるのかな?

会社の実印は、代表取締役と紐づけになっています。代表取締役がふたりいる場合、ひとつの実印をふたりで使い回すことはできないんですね。それぞれが実印を押印したいときは、A代表取締役にその実印、B代表取締役にその実印とそれぞれ登録する必要があります。

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代表取締役がふたり? それって共同代表? の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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中小企業だって、会社に代表者が複数いてもOK

いま揺れている某大手自動車メーカーには、代表取締役が3人いました。大企業にはそんなことがよくあります。でも、中小企業はというと・・・代表取締役が何人もいるなんてことはあまり聞きませんよね。もしかして、中小企業はそういうことはダメなのかな。

いやいや、そんなことはありません。中小企業に代表取締役が複数いたってOK。

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代表取締役がふたり? それって共同代表?

そうはいっても、たとえば中小企業に代表取締役がふたりいると───共同して会社を経営してるんだとのイメージを持たれるかもしれません。「それって、共同代表でしょ?」と。でも、じつは共同代表と代表者が複数人いることは、まったく別、なんですね。

共同代表とは?

共同代表は、会社の代表権をふたりの取締役が共同して行使するという制度です。ひとり一人は半人前。ふたり揃ってはじめて代表権を行使できるというわけ。共同代表の一方だけでは、会社の契約は結べません。

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*仲よき事は美しき哉。ふたり揃ってはじめて会社の契約が結べます。このように、共同代表制度は、単独での代表権行使を制限するものです。共同代表の一方とは知らずに契約を結んでしまってトラブルに・・・。こんなこともあるので、今の会社法になって(2002年5月~)、共同代表の制度は廃止になりました。

代表取締役が複数いるとは?

それに対して、代表取締役がふたりの場合。この場合は、それぞれが単独で代表権を行使できます。もうひとりの代表取締役の意向に関係なく。つまり、ひとり一人が会社の一切の行為をする権限を有するというわけです。

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*各代表取締役が、それぞれ単独で会社にかかわる一切の行為をすることができる!

◆ ◆ ◆

会社に代表取締役がふたりいると、なんとなく共同経営、共同代表かと思ってしまうもの。でも、ふたつの制度はまったく異なるということをお忘れなく(そもそも、共同代表制度はなくなっていることも)。



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その男、多忙につき、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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その男、多忙につき

多忙につき、今日は記事の投稿を休ませてもらおう。

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多忙につき、イラストを間違えました。正しくはこちら。

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