社長の為のじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

今後の医療費控除の主役は領収書ではなく、「医療費のおしらせ」の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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医療費控除で領収書の提出が不要になった!

ことしの確定申告、つまり2017年(平成29年)分の確定申告から、医療費控除をうける際の手続きが変わりました。医療費の領収書を税務署に提出する必要がなくなったのです。それにより、領収書は医療費控除での主役の座から降り、代わりに今後主役になる書類が、健康保険組合から送られてくる「医療費のおしらせ」。

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 *医療費控除の主役は、領収書から「医療費のおしらせ」へ

今まで、「医療費のおしらせ」は、医療費控除の場面では使えませんでした。たまに、医療費控除の領収書のなかに、それがあっても却下されてしまう。そんな不遇をかこっていた(もちろん、医療費控除の場面において、ですよ)「医療費のおしらせ」が今後医療費控除に全面的に利用されるようになったのです。その理由はというと───

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領収書提出が不要になった理由とは?

まずはコストの問題。税務署にとって、膨大な量の領収書を保管する手間とコストがたいへんなものであることは想像にかたくありません。領収書の提出がなくなれば、そのコストが削減できる。

それから、電子申告(e-Tax)の普及促進。国には、電子申告を普及したいとの強い意志があります。e-Taxとパンパンに膨らんだ領収書の束の提出。この組み合わせはどこかこっけいです。
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 *e-Taxを促進したいのに、紙の領収書を提出させるのはどこかヘン・・・

さらには、マイナンバーとの連携。マイナンバーによって健康保険組合のもっている医療費の情報と紐づけして、それを医療費控除につかえるようにしたい。国にはこんな思惑があります。←これが目指す最終形なんでしょうね。

そんな最終形を目指すなかで、まさに露払い的役割をはたすのが、領収書提出の廃止と「医療費のおしらせ」の活用なのです。

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2019年分までは、領収書を提出することができる

ただし、現状では、「医療費のおしらせ」だけに頼る医療費控除の申告はおすすめできません。なぜか? それは、医療費が高額のときにしか送付されなかったり、各健康保険組合での取り扱いにバラツキがあるから。それに、そもそも確定申告の時期までに前年12月までの分が届かないケースもあるようです。

冒頭に紹介したとおり医療費控除の手続きが変わったといっても、2019年分までは今までどおりの申告のしかた(つまり、領収書提出方式)ができます。「医療費のおしらせ」が万全でない以上、それまでは、いままでどおり領収書を提出するのがいいかもしれませんね。



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「税務署はなんとしてもe-Taxで申告させたいんだね」の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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税務署が申告用紙の郵送をやめた!

わたしの事務所での所得税の確定申告は、ほぼ100%をe-Tax(電子申告)で行っています。100%といいたいところですけど、ほぼ。紙で提出したいというかたがいて100%とはなっていないのです。

その、紙で提出するお客さんのところに行ったときのこと。例年郵送されてきていた確定申告書が、見当たらないとのこと。そういうものはちゃんと取っておくんだけどなあと訝し気です。そこで、わたしがひと言「今年から送られないことになったんです」

そう、2017年(平成29年)分の所得税の確定申告から、前年分を税理士が関与して確定申告した人には、確定申告用紙が郵送されなくなったんですね。なので、なくて当然。

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なぜ、税務署は郵送をやめたのか? まず考えられるのがコストの問題。その廃止によるコストの削減効果はかなり大きい。それからもうひとつ───。

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やめた理由は、e-Taxの普及促進(?)

わたしがひと言「送られないことになったんです」こう言うとお客さんは、ポツリとつぶやきました。曰く「税務署はなんとしてもe-Taxで申告させたいんだね」←こちらの理由のほうが大きんじゃないですかね。郵送されなくなった理由。

国には、e-Taxの普及促進という大命題があります。大企業に対してはe-Taxが義務化されました。申告用紙を送らなければe-Taxで申告するかといえば、もちろんそう単純なことではありません。でも、郵送廃止とe-Taxの普及促進は、どうしたって関連しているとおもいたくなりますよね。

ということで、今年から前年分の確定申告書に税理士がサインしているときは、確定申告用紙は郵送されなくなりました。ご注意を!
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*でも、税務署へ電話して、送ってねとお願いすれば、おそらく郵送してくれるはず



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のりは魚か? の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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漁業には、変動所得の平均課税制度あり

私は税理士。税理士は税金の専門家。ゆえに私はどんな税金のことだってくわしい・・・。もちろんそんなことはなく、税金のことで知らないことも多々(?)あるのです。たとえば───、

たとえば、漁業関係の税金。漁業は年によって(つまり漁獲高によって)、稼ぎが多かったり少なかったりその差がはげしい。そんな漁業の税金には、年ごとの稼ぎを平準化して、税金も平準化するような仕組みがあります。その名は変動所得の平均課税。これは、税金がすくなくなるので、漁業関係者にとってありがたい制度。そこまでは知っています。でも、その先のことになると???

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 *わたしは漁業の税金のことはよく知らない

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のりはOK。でも、わかめ、昆布はダメらしい。なぜだ!

漁業にもいろいろな種類があるけれど、変動所得の平均課税を適用することができるのは、漁獲、のりの採取、はまちなどの養殖による所得です。漁獲とは、水産動物を捕獲することをいいます。つまり、魚をつかまえること。

ということは、わかめ漁、昆布漁はだめらしい。なぜか? それらは水産植物だから。うむ、なるほど。水産動物、つまり魚じゃないから漁獲にはならないので対象外というわけか。理にかなっている気がする。んっ? まてよ。でも、のりはOKなんだな。わかめや昆布がだめで、のりがOK。なぜだ⁉ のりは魚か⁉

変動所得の平均課税は、戦後のシャウプ勧告によって生まれました。曰く「漁業所得は年々大幅に変動しやすい。魚群の移行には変化があり、時ならぬ大損害が嵐のために発生する」ゆえに、税金を平準化する変動所得の平均課税制度ができたのです。

のりは魚ではないはずだ。でも、なぜ税金の世界ではのりが魚の仲間になるのだろうか? のりの採取は変動しやすいけど、わかめや昆布は安定して採取できるということなのからしら。でも、昆布は今年は不漁なんてニュースを耳にしたことがあるような気がするけれど───やっぱり、漁業関係の税金はよくわからない。
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 *漁師の税金のことを知るには、漁師の気持ちになるしかない(?)

のりとわかめや昆布、どうして税金の世界では別なの?どうしてなの? 教えておくれよ、シャウプ博士!



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納期特例はありがたいけど、まとまるのでそれなりの額になる、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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納期特例はありがたいけど、まとまるのでそれなりの額になる

源泉税の納期特例という制度があります。会社は給与から源泉税を天引きします。その源泉税をいつ納めるか? 本来は、天引きした月ごとに納めることになっています。つまり、毎月。でも、それを毎月じゃなくて、6か月分まとめて納めればいい。それが納期特例です。

納期特例には、給与を支払う人数が10人未満であることという要件があります。小規模企業向けの特例なのでそんな要件があるのです。でも、それさえクリアすれば、あとは手続き的にややこしいことはありません。ありがたい制度ですね。面倒くさくなくていい。重宝します。でも、そんな納期特例にも欠点が───

納期特例の欠点。それは、6か月分まとめると納付額がそれなりの金額になること。

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まあ、当たり前ですよね。毎月納付していたものの6倍になるんですから。もちろん、源泉税ですから、会社の持ち出しではありません。天引きした税金を支払うだけですから、会社は損もトクもしない。

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納期特例はそのままに、勝手に納めてしまえばいい!

うむ。損もトクもしない。損もトクもしない。損もトクもしない。そんなことはよくわかっている。でも、まとまった金額が会社の口座から出ていくとなると・・・やはりなんとなく会社の持ち出しのように感じてしまう。負担感を感じる。もし、あなたがこんなふうに考えているのなら───6ヶ月をまたずに勝手に納付してしまいましょう。

納期特例というのは、1月~6月までの分を7月10日までに、7~12月分を翌年の1月20日までに納付すればいいという制度です。その間であればいつ納付してもいいんですね。まとめる必要もなし。たとえば、1月分だけを2月に納付してもOK。3月にしても、いつにしてもOK。とにかく7月10日までに納めればいいのです。

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源泉税の納期特例に負担感を感じる。こんなかたはぜひご検討を。もちろん、勝手に納付するわけですから、手続きはいっさい不要です。



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会社には若返りの妙薬がある(?) の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


いうまでもなく、人には若返りの妙薬はありません。でも、なんと会社には、それがある⁉

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会社の年齢はそのお金の使い方にでる

日経新聞に興味深い記事がでていました。見出しは、『日本企業「高齢化」歯止め』。この記事によると、会社の年齢はお金の使い方にでるらしい。どういうことかというと───

会社のお金の使い方や調達のようすは、3つのキャッシュフロー(以下、CFといいます)で表します。営業CF、投資CF、財務CFです。それぞれ、本業での現金収支、設備投資に代表される投資にまつわる現金収支、借入金の動向。

●営業CFに比べて、投資CFのマイナスが大きい会社➡本業の儲けはまだまだ。これからのために投資にお金をかけているという段階。青年の会社です。
●投資CFのマイナスに比べて財務CFのマイナスが大きい会社➡借入金を返済する一方、あたらしい投資は手控えている。熟年世代ですね。
●投資CFがプラスの会社➡あらたな投資をするどころか設備を売却。高齢期に入った会社です。

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若返りで100年後までつづく会社をつくろう!

このように、会社のお金の使い方をみることによって、その会社がどの段階にいるのかがわかります。その手法で日本の主要企業に対して年齢づけをすると・・・10年前にくらべて加齢の速度が鈍化した。なかには、10歳以上若返った会社もある。これが記事の内容なんですね。

ということで───会社は若返ることができる! 投資を拡大する。これが会社若返りの妙薬。もちろん、若返ることが目的ではないことは当たり前。投資、つまりチャレンジ精神であたらしいことに挑戦して、将来の収益の柱をつくることが目的です。こんなふうに若返りを図りながら、100年後までつづく会社をつくれたらいいですね!

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「どうでもいいことですけど」は気になる(?)の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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本筋からはなれた話がおもしろい

先日ある研修に参加しました。たまたますわったのは一番うしろの席。そこから前のほうをみていると、受講生はみな下を向いて(つまり講師のほうを見ておらず)、雰囲気としてあまり講師の話に興味を示していないようす。

ところが、講師がある枕詞をつけて話し始めたとたん、なんと、数人の受講生が顔を上げた! まさに、興味を惹かれたというようすで。数人とはいえ、受講生の興味を一気に惹いたその枕詞は、なんと───「どうでもいいことですけど」

おもしろいですね。「どうでもいいことですけど」こういって話し始めたとたん、興味を持たれるなんて。理屈で考えると、どうでもいいことは、まさにどうでもいいこと。ふつう、どうでもいいです。でも、このような本筋の話からちょっとはずれた話───この他には、ちなみに、とか、余談ですがで始まる話───はおもしろいですよね。心情としてなんとなく理解できます。

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講師になったら3つの魔法のキーワードで興味を惹け!

わたしたちはこの逸話から学ばなければなりません。もし、あなたが講師になったとき、受講生の気持ちが話から離れていったようすが見て取れたら、「どうでもいいことですけど」「ちなみに」「余談ですけど」これらの言葉で、興味を惹くことができる!

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*受講生の興味を惹くテクニックとして〝黙る〟という手があります。話している途中で数秒黙る。受講生はなにごとかと思って、講師のほうに注意を向ける。そして、なにごともなかったかのように話し始める。


ちなみに、司馬遼太郎の小説でいちばんおもしろいのは、文中「余談だが」で始まるくだりだというのは定説です。やはり、人は本筋に関係ない話に興味を惹かれるものらしい。

とういうことは、この記事でもっとも興味深いのは、最後の「ちなみに」から始まる話・・・



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源泉徴収票から手取り額がわかるか? の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


あなたが毎月もらう給与の明細書。しっかり見ていますか? もしかして、一番下の書いてある手取り額しか見ない?

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 *毎月の給与明細、しっかり見ますか? それとも手取りを確認したらもう関心なし?

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源泉徴収票からは手取り額は、わからない

あなたは、もうとっくに2017年(平成29年)分の源泉徴収票を手にされているでしょう。源泉徴収票には、あなたの1年間の給与についてのあれこれが載っています。年収であったり、税金の額であったり。では、給与明細がそうであるように、あなたが知りたい手取り額は載っているでしょうか。源泉徴収票を見て、あなたはあなたの年間の手取り額を知ることはできるのでしょうか。

じつは、源泉徴収票には、手取り額は載っていないんですね。給与明細書のように、受け取った額を確認するためのものではないので、当たり前といえば当たり前ですかね。

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源泉徴収票はこう見る

実際の源泉徴収票を見てみましょう。

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Aは給与の額面金額。もちろんボーナスも入っていますよ。これがあなたの年収です。つぎに、Bが社会保険料で、Cが源泉所得税。それぞれ給与から天引きされたものの1年間の合計です。ということは───AからBとCを差し引いたもの(A-B-C)←これがあなたの手取り・・・おっと、やっぱり手取りがわかるんじゃん。

でも、給与からはもうひとつ天引きされている税金がありましたね。そう、市県民税です。実際の給与からは、市県民税が天引きされている。でも、源泉徴収票にはそれが書いてない。よって、もとにもどって、やっぱり源泉徴収票からは手取り額がわからないのです。

※欄には、所得控除の額の合計額が載ります。所得控除ときくとなんとなく、給与から天引きされた税金類のことかなとおもっていしまいます。でも、さにあらず。所得控除というのは、税金計算を計算するうえでの控除額のこと。実際にあなたの給与から控除されたものではないのです。




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