社長の為のじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

税務署からの申告書がいちばん後にくる、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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税務署からの申告書がいちばん後にくる

会社は、決算日から2か月以内に確定申告をしなければなりません。申告をする先は、税務署、都道府県そして市町村です。で、決算日から1か月くらいすると、ちゃんと申告してねということで、申告書の用紙が送られてきます。もちろん、3か所から、です。そのころの、会社と会計事務所の間のおなじみの会話がこちら。

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そう、申告書が送られて来る順番は、都道府県、市町村(このふたつはだいたい同じころ送られてくる)、最後に税務署、なんですね。

税務署にしてみれば、満を持して(?)最後に送ってくるということなのかな。でも、足並み揃えて同じころに送ってくれればいいのに。同じころに送られてくれば、3か所に申告するんだということが意識できる! 送られてきた申告書どこいった?なんてこともなくなる!

どうでしょう? 申告書送付時期の統一というのは? いちど協議してもらえませんかね、税務署と都道府県と市町村のえらい人。



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3%とその3倍の9%と覚えよう!の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


覚えたはずなのに。何度も覚えたはずのに。でも忘れてしまう。そんなことってありませんか?

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延滞税の割合が覚えられない

わたしにとってのそれは、延滞税の割合。頻繁に接するものでもなく、また実際に会計事務所が延滞税の計算をすることもない。そんな理由もあって、なかなか覚えられないんですね。

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原則は覚えているけれど・・・

税金は、決まった日(=納期限)までに納付しなければ延滞税がかかります。納期限の翌日から、実際に納付した日までの日数に応じた利息ですね。この延滞税の割合、たまにお客さんに聞かれることがあるけれど、出てこない。覚えたはずなのに・・・。

いや、じつは延滞税の割合ですぐ出てくる数値はあります。それは年7.3%と、そのちょうど倍の年14.6%(今の低金利の時代にしてはずいぶんと高いですよね。まあ、それはさておき)、前者が納期限から2か月までの間のもので、後者はそれ以後の期間にかかる割合です。これはスラスラでてきます。なら、いいじゃない? そう思いますかね。でもよくない。

じつは、その数値は〝原則〟なんですね。原則には例外があるとの原則のもと、この原則も例外があります。今は例外のほうの割合が適用されます。それがこちら。

■納期限の翌日から2か月間⇒年2.6%
■その後の期間⇒年8.9%

一般的な金利の水準からすると、まだまだ高い。でも、原則と比べると、多少なりとも今の水準に歩み寄ったような気がします。で、やっかいなのが、その割合が原則として、毎年変わること。それも覚えられない原因のひとつにもなっているわけで。

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年3%とその3倍の年9%と覚えよう!

まあ、でも、聞いてくるお客さんからすれば、だいたいの感触をつかみたいだけのことが多いはずです。小数点以下の数値にこだわる必要はありません。ということで、延滞税の割合は年3%とその3倍の年9%。こう覚えよう! これなら忘れない⁉
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貸しているお金は、当然の道徳的な義務で評価する、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


社長が自分の会社に貸しているお金。このお金は、当の社長がなくなると、貸付債権として相続税の対象となります。さて、いったいいくらが相続税の対象となるのでしょうか。

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*社長個人が自らの会社へお金を貸す。社長個人からすれば、貸付金。会社からすれば借入金。

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当然の道徳的な義務である金額で評価する

相続税には、「貸付債権はいくらを相続税の対象にするか」についての指針があります。それによると、貸しているお金は、返してもらえる〝べき〟金額ということになっているのですね。んっ?〝べき〟?

〝べき〟は、当然の道徳的な義務を表します。

つまり、貸付債権の相続税の対象は額面が原則。100円貸しているならば、それは額面=100円で評価する。なぜなら───、返してもらえる〝べき〟金額は額面の100円だから。

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相手にも事情があるかもしれないけど・・・

でも、相手にも事情があるときだってあるじゃない? 相手の立場でものごとを考えることは大切だろ? たとえば、相手は返したくても返せないととかさ。そういうときも額面なの? そう、事情はあるかもしれない。でも、事情があっても〝べき〟金額は変わらない。つまり、相手の会社の事情は関係ないんですね。

相手の会社がたとえ赤字であろうと、たとえ債務超過であろうと、計算上は全部返してもらうためにはたとえ千年かかろうと。どんな状況であろうと、返してもらう〝べき〟金額は、額面の100円で変わらない。それに対して相続税がかかるというのが、大原則なんです。

もちろん、社長が自分の会社に貸しているお金もおなじように額面で評価します。わざわざ記事にするほどのこともない、当たり前のこと、ですかね?



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相続は、人が死ななければ起きない、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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相続は、人は死ななければ起きない

むかしむかし、私が税理士を目指して相続税の勉強をし始めたころのこと。講師から聞いて衝撃を受けた言葉があります。曰く 。─── 相続は、人が死ななければ起きない ───

それまでは、相続になんか縁はなく、人が死んで初めて相続なるものが開始するなんて思ってもいなんだ。でも、そうなんだ。相続は、人が死んで、初めて相続なんだ。なんとなく、自慢して誰かに話したくなるような気分になったことを覚えています。

お客さんと話をしていると、まれに「生前相続」なんて言葉を聞いたり、「今のうちに息子に相続させようと思って・・・」なんておっしゃるかたに出くわしたりします。でも、それ違いますよね。死ななければ相続はできませんので。生きているうちは無理なんです。

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むかしむかしの大昔は、生前相続が可能でした。家督相続です。戸主が隠居して、生きている間に身分や財産を長男に相続させるというものです。相続税のしごとでむかしの戸籍謄本を見ていると「〇〇、家督相続ノ届出アリタルコトニ因リ、ホニャララ」なんて記載に出くわします。

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〝生前相続〟はできないけど、〝生前贈与〟はできる

そのかたの言いたいことはわかります。おそらくそれは〝贈与〟のこと。贈与は、もちろん生前にできます。「生前贈与」「今のうちに息子に贈与しておこうと思って・・・」これが正解です。
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会社債権者はどっちだ⁉ の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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鬼はどっちだ⁉

鬼ごっこってありますよね。子どもの頃よく遊びました。今はやりませんが。───さて、ここで問題。鬼は逃げるほうでしょうか? それとも追いかけるほう? 今、大人になって、急にそう問われたら、どっちだったかいな。よくわからなくなりませんか。

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会社債権者はどっちだ⁉

会社法には、債権者保護なる考え方があります。守るべきは、会社債権者。

会社には、お金を支払わなければならない相手と、逆にこちらがお金をもらえる相手がいます。仕入先と売上先です。

「会社債権者」といったら、それはどっちのこと? 急にそう問われたら、どっちだったかいな。一瞬迷います。仕入先かな。それとも売上先か。

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債権者はどっちだ⁉

債権者とは、債権を持っている人のこと。こう考えればOK。登場人物のうち、債権を持っているのは、その会社と仕入先です。債権者の候補は2社。でも、自分のことを債権者なんて言わない。ましてや、債権者保護で自分を保護しない。つまり、「会社債権者」といったとき、当てはまるのは仕入先。その会社がお金を支払わなければならない相手のこと、なんですね!

会社は減資(資本金を減らすこと)をするときは、債権者保護手続きをとらなければなりません。具体的には、減資するから文句があったら言ってね、と債権者に伝える必要があるのです。

減資をすると資金が株主に流れてしまって、債権者への支払いに支障が生ずる可能性があります。そこで、会社法は、債権者を守るため、減資の際は債権者が異議を述べる機会を与えているのです。

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*追いかけるほうが鬼、ですよね。




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よかれと思ってやったら奥さんの資産を増やし、でもお金は増えないので感謝はされず、税金はかかるという話、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


会社が社長から借りている社長借入金。社長からすれば貸付金。将来、社長が亡くなったとき相続税がかかります。それがいやなら、社長借入金をなくすしかない。

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社長借入金をなくすのは簡単

社長借入金は、当の社長が放棄をすればすぐになくなります。その場合は会社に利益が発生するので、法人税がかかる。でも、利益が繰越欠損金の範囲内ならその心配なし。めでたし。めでたし。と思いきや───。

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放棄によって会社の純資産が増える

将来の相続税対策として、社長が貸付金を放棄しました。それは、会社にとっては借入金がなくなる話。借入金がなくなれば、会社の純資産なるものが増えます。純資産は過去からの利益の塊。これが増える。

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増えてもいいんじゃない? 欠損金で法人税はかからないんだから。こう思いますかね? そのとおり。利益が出ても欠損金があれば、税金はかからない。それは正しい。一方、利益が出れば純資産が増える。これもまた間違いのない事実(※)なんですね。

(※)もともと純資産がマイナスのときは、マイナスが少なくなるだけの場合はあります。

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それは贈与だ。贈与税だ!

社長の貸付金放棄によって、会社の純資産が増えます。純資産が誰のものかといえば、じつは、株主のもの。社長のものではありません。もし、株主が奥さんだったら・・・。

なんと、貸付金の放棄は、社長から奥さんへの贈与になってしまう。社長が放棄したことによって、奥さんのもの(=純資産)が増えるんですから。

理屈ではそうです。でも、奥さんの日常に変わりはなく、自分の資産が増えたなんて感覚はない(当たり前ですよね。目に見えるお金が増えたわけではありませんから)。もちろん、お陰で私の資産が増えたわ~。あなた、ありがとう! こうなる可能性はゼロ。
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*こうなる可能性はない。いや、その前に自分の資産が増えたなんてことに思いが至らないのがふつう、ですよね。

それでも、税金の世界では、一連のことは贈与とみなされるんですね。贈与には贈与税がつきもの。つまり、奥さんに贈与税がかかる!

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それは贈与だ! 贈与税だ!

そもそも、なんで社長は貸付金を放棄したんでしたっけ? そう、相続税を減らそうと思ったんですよね。つまり、よかれと思ってやったこと。ところが───それが、奥さんの資産を増やし、でも奥さんのお金は増えないので感謝はされず、税金はかかるということに。

社長。 あなたが会社へ貸しているお金を放棄することは簡単。それで、相続財産は減ります。でも、それだけじゃなく、他の税金のことも十分検討した上での実行を!


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blog.takahasikaikei.com
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社長借入金を放棄してもらえば利益になって・・・でも欠損金があれば大丈夫って聞いたけどそれ本当? の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


会社が社長から借りている社長借入金。社長からすれば貸付金。将来、社長が亡くなったとき相続税がかかります。それがいやなら、社長借入金をなくすしかない。


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社長借入金をなくすのは簡単

じつは、社長借入金をなくすのは簡単。貸し手である社長が意思表示さえしてくれれば、手間いらず、お金もかからず、即効性のある方法があります。それは───、社長による貸付金の放棄。

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 *貸付金の放棄は契約ではありません。一方的な意思表示でいいのです。

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放棄は会社の利益になって税金がかかる

これで、社長が「いらん」との意思表示をした分の社長借入金はなくなります。社長は返してもらえなくなりました。でも、もともと返済なんて期待していないし。それよりなにより、相続税の節税ができた。めでたし。めでたし。んっ? たしかに将来の相続財産は減った。でも、なにか見落としていないか?

そう、会社に対する税金です。会社には、もともと社長に返さなければいけない借金がありました。社長が放棄してくれたので、それを返さなくてよくなった。会社はトクしたといえます。それは利益。つまり、会社に法人税がかかるのです。
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う~む。相続税が節税になったかとおもえば、法人税がかかるとは。よくできているわい。・・・・・んっ? 感心している場合じゃないぞ。たしかに利益になる。利益にはなるけど、なにか見落としているような気がします。

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でも、繰越の欠損金があれば税金がかからない。でも・・・

そう、繰越欠損金です。会社に、もしも、過去から繰り越してきた欠損金があれば・・・。それと利益をぶつけることができます。結果、利益が繰越欠損金の範囲内であれば、法人税はかかりません。
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ふ~。これで、税金なしで、将来の相続財産を減らせたというわけだ。めでたし。めでたし。うん。 たしかにそのとおり。でも、なにか見落としているような気がしないでもないのは、気のせいか?

(ということで、まだ何かある場合、つづきにて)



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