社長の為のじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

研修は、税理士にとっての仕入(?)、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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研修は、税理士にとっての仕入(?)

私たち税理士は、モノを売る商売ではありません。ですから、仕入に相当するものがない。と、ふつうはこう思います。ところが───

ある税理士さんがこんなことを言っていました。税理士にも仕入はあるんだよ。それは研修だ。研修で学んだ知識なり、情報なりを業務に活かして、それで対価を得ているともいえるだろう? まさに研修は、モノを売る商売における仕入に相当するじゃないか!

言われてみればそのとおり。そういう意味では、もっと研修に力を入れ、もっと研修にお金を費やすべきなのかもしれませんね。どんなに売上先がたくさんあっても、仕入がなければ売れませんから。

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*研修受講中に、頭に浮かぶのは、お客さまの顔。講師が話しているこの件はあの会社に当てはまるな。この規定はあの社長に適用できるだろうか。こんなことを考えながら受講しているのです。


税理士には、1年間に36時間の研修が義務づけられています。それを達成できるようネットで受けられる研修も充実してきました。つまり、仕入先に不自由はしないというわけ。お客さまのために研修を受けよう!



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売るとき、あげるとき。株券は必要、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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株券は発行しなくても問題なし⁉

今の制度(=会社法)では、原則として株式会社は、株券を発行する必要はありません。ただし、会社法ができる前からある株式会社は、別。今でも株券を発行しなければならない会社があるのです(これは登記簿謄本で確認できます)。

でも、株券発行会社であっても、株主から請求がなければ発行しなくていいことにもなっています。したがって、現実には発行していない会社がほとんどだけど、それで問題になることはないはず。

そう、ないはずです。なにもなければ・・・。

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売るとき、あげるときは株券が必要!

でも、じつはある場面では株券が実際に必要なんですね。それは、株式をだれかに譲るとき。

会社法の決まりで、株式を譲渡するときや贈与するときは、株券を渡さなければ効力を生じないことになっているんですね。

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*株式を売るとき、あげるときは実際に株券を渡さなければ効力なし。

それに加えて、いま話題のある制度のもとでも株券が必要になるかもしれません。株券発行会社がそのまま(=発行しないまま)ではいられないようです。

ところで、いま話題のある制度ってなに?



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今は株券不発行が原則だけど、昔からある会社は株券を発行しなければならない、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


あなたは株式会社の社長です。あなたの会社、株券はどうしていますか? ちゃんと印刷して株主さんに渡していますか?

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株式会社は株券を発行しないのが原則⁉

株式会社は株券を印刷して株主に渡す。当たり前のことですよね。株式会社なんだから。「人生ゲーム」でも株券はちゃんと用意されています。・・・といいたいところですが───じつは意外や意外、株式会社は株券を印刷しない、つまり株券を発行しないのが原則なんですね。

むかしは逆でした。今の会社法ができる前は、株式会社は株券を発行しなければならなかったんですね。でも、現実には中小企業ではまずそんな面倒くさいこと(?)はしていなかった。そこで、会社法ができたのを機に、実態に合わせて株券を発行しないほうを原則にしたのです。

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*条文の最後に注目。今は「できる」むかしは「要ス」

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むかしからある株式会社は株券を発行しなければならない

今ある株式会社はふたつに分けられます。会社法ができる前からある株式会社と会社法ができてから設立された株式会社。前者は株券発行が原則。ということは、会社法ができる前からある株式会社は、今でも、本当は株券を印刷して発行しなければならないんですね。

でも、実態としては中小企業でそんなことはしていません。面倒くさいし、そもそもお金がかかるから(印刷費、それに加えて印紙代がかかる)。でも、面倒くさいから、お金がかかるから。そんな理由でいいんでしょうか。本当はしなければならない株券の発行をしないままでいて。

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問題ないはずだけど・・・

本当はしなきゃならない株券発行。わかっちゃいるけど、面倒くさいからそのままにしておこう。じつは、それはそれで構わないんですね。なぜなら、株券発行会社であっても、株主から請求がなければ、発行しなくてもいいということになっているから。

典型的な中小企業──たとえば株主は社長だけの会社──で、株主である社長がわざわざお金のかかる株券の発行を会社に請求するわけありませんよね。ということで、株券発行会社が株券を発行していなくても、とくに問題になることはないのです。

・・・そう、問題ないはずです。ないはずなんだけど、何か気になる。落とし穴はないか。何かあるような気がする。うん、きっと何かある・・・

と、やけに気を持たせつつ、つぎの記事へ。


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税の世界の七不思議、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


七不思議というものがありますよね。いろいろ分野(?)にあります。世界七不思議から身近なところでは、わが家の七不思議まで。そして、税の世界にもこんな七不思議が───。

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なぜ法人税の申告書は、別表なのか

法人税の申告書の用紙にはそれぞれ「別表〇〇」なる表記がされています。うむ。別表ねえ。別表というくらいだから、なにがしかの表があって、その別紙のようなかたちで「別表〇〇」があるのかな。こう思いたくなりますよね。でも、そうではありません。いきなり別表。しかもそれしかない。なぜでしょう。たとえば所得税や相続税の申告書は、第〇表という呼び名が使われているというのに。もしかして、むかしは法人税にも第〇表なるものがあったのかな(←適当)。

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〝税〟と〝金〟呼び名が違うのはなぜ

税金を期日までに納付しないと、納付した日までの期間に応じた利息相当額を支払わなくてはなりません。この利息相当額のことを延滞税といったり、延滞金といったり。国税(法人税や所得税、相続税など)では、延滞税といい、地方税では延滞金というんですね。計算方法はいっしょのはずなのに。税と金。・・・呼び名が違うのはなぜでしょう。

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Lは何の頭文字なのか

中小企業の株価を計算するときには「Lの割合」なるものが重要な役割を担います。じつは、このLの割合も謎なんですね。Lは何かの頭文字だと考えるのが自然なんだろうけど、いったい何という文字の頭文字なのか? 相続税法の受験勉強では習わなかった(はずだ)し、実務書にも出ていない・・・。

と、ここまで書いてひらめいた! Lで思い浮かぶのはサイズのL。SMLのLです。つまりLarge。じつはこう解釈すると「Lの割合」の意味にしっくり当てはまるんですね。「Lの割合」のLは恐らくLargeのLだ!
*「Lの割合」は、会社の〝大きさ〟に関係する割合なのです。

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◆◆◆

七不思議といいながら、3つしか紹介できずに、しかもそのうちのひとつはなんとなく解決してしまった。のこりの4つはまたの機会に。



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マネ会に寄稿しましたⅢ 今回のテーマは副業、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


マネ会ブログに3回目の寄稿をしました。今回のテーマは「副業」。働き方改革でも取り上げられ、旬な話題ということでこのテーマに。

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ちょっと反省点が・・・

記事では、会社員が副業としての請け負う収入はすべて雑所得としました。でも、必ずしもそうとはいえない。事業所得にもなりえます。そこを取り上げればよかったなと反省して・・・いや、でも、会社員の副業が事業所得になるなんて、ちょっと現実的じゃないなあ。

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*自らの責任と負担において業務遂行中の図。この規模なら事業所得でOK?

雑所得と事業所得に明確な区分はありません。税法ではお決まりのフレーズ「種々の条件を総合的に勘案して」判断することになります。でも、そこを無視して、単純に有利なほう(つまり税金で優遇されるほう)はどちらかいえば、それは事業所得です。


■今回の寄稿記事■ ぜひご一読を。
hikakujoho.com



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決算書の利益に法人税はかからない⁉ の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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決算書の利益に法人税はかからない⁉

よく「会社の利益に法人税がかかる」なんて表現をすることがあります。でも、じつはそれは正しくない。利益に対して法人税はかからないのです。

正しくは、「会社の所得に法人税がかかる」つまり、

法人税の対象 会社の所得 決算書の利益

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*法人税がかかるには所得であって、それは会社の利益とイコールではない

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利益と所得の調整を行うのが別表四

決算書の利益に法人税がかかるのではない⁉

なので、決算書の利益から法人税の所得を導き出すための処理をしなければなりません。実務上は、その処理を法人税の別表四なるもので行います。

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*売上高からいろいろな経費を差し引いて、決算書の利益が出る。
その利益を出発点にしていろいろな調整をして所得金額が出る。

いろいろな調整とは、会計の処理(=決算書での処理)と税務上の処理の違いの埋めあわせ。でも、中小企業の場合は、別表四における調整はそれほど多くないんですね。というか、逆にいろいろな調整をしなくていいような処理を決算書の段階で行っているという面があります。ですから、中小企業では、決算書の利益と法人税がかかる所得金額は近い数字であることも多い。

決算書の利益にストレートに法人税がかかるのではない。法人税の別表四なるものでの調整を経て所得が出て、それに法人税がかかる。それが法人税の基本の〝き〟。法人税理解のための第一歩なんですね。

◆なぜ、別表というのか?◆
なぜ法人税の計算明細を別表というのか。それはじつは謎・・・。何か別の表があって、そのうえで別表があるならわかる。でも、そんなものはありません。そもそも、法人税の額を計算するいちばんメインでいちばん上にくる表からしてすでに別表です(別表一といいます)。なぜ、別表というのか?法人税法の受験勉強では習わなかった(はずだ)し、実務書にでも出ていない。なぜでしょう。




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社長への貸付金は先祖代々引き継げるから、評価は額面、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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会社への貸付金は、返してもらえる〝べき〟金額で評価する

会社が社長個人から借りている借入金。社長からすれば会社への貸付金。この貸付金は、当の社長がなくなると遺産として相続税の対象となります。

この貸付金、いくらを遺産とするかは、返してもらえる〝べき〟金額で評価することになっているんですね。〝べき〟なので、相手(今回は自分が社長を務める会社)の懐具合は関係ない。たとえ相手が債務超過であっても、返してもらえるべき金額、つまり額面で評価するのが原則なんです。

100円貸しているなら、相手がどんな状況にあろうとも相続税の対象となるのは100円というわけですね。すると、こんな反論が。

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*おれの会社は債務のほうが多い。

うむ。そりゃそうだ。返済に100年もかかるものを遺産として申告するなんて変だな。ついついこう考えてしまいがちですが───。

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返済に100年かかろうとも、1000年かかろうとも評価は額面

会社には〝死〟はありません。すっと、ず~と続いていくのが原則。一方人間には死がある。でも人間には、死んだ人の遺産を引き継ぐ相続という制度がある。ということは、お金を返すほう(=会社)も返してもらうほう(=社長の相続人たち)も、どちらも100年後、いやいやなんと1000年後だって存在している(はず)!

つまり、どんなに時間がかかろうとも、社長の会社への貸付金は代々引き継いでいけばいいというわけ。引き継いでいって、少しづつでも返してもらうことが可能。ですから、今の調子じゃ返してもらうのに100年かかるよ。こんな理由で社長の遺産から外すことはできないのです。


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*「これが先祖代々わが家に伝わる〝社長貸付金〟です」



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