社長の為のじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

一気に税金をかけるのは酷だから少しづつかけるという手法、の巻

町田市の税理士 高橋浩之 です。


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会社の車が盗まれて保険金がおりてきた。さて、税金は?

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会社の車が盗まれた! でも、幸い(?)車両保険にはいっていたので保険金がおりることに。ホッと一息。で、その保険金で替りの車を買ったとしましょう。このとき、おりてきた保険金に税金がかかるのか、かからないのか。それが今回のテーマです。

税金かかって当たり前。こうおもいますかね。でも、保険金を貯蓄に回したのならいざ知らず、それで前と同じ資産を買ったんだから・・・。もちろん保険金は手元には残っていません。それにもともとは盗難という被害にあったことが原因なんだし。そんな保険金に税金かけるのは酷なんじゃない? こんな考えもおかしくないですよね。

そう、酷です。でも、非課税というのはおまけしすぎな気がする。ということで、税金はすこしづつかかる。じつは、これが正解。

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少しづつ税金をかけるというからくり

車が盗まれておりてきた保険金で代わりの車を買ったときには、その保険金にはすこしづつ税金がかかります。すこしづつ? すこしづつってどういうことでしょう? それは年数をかけて、ということ。一気にではなく、ということなんですね。

からくりはこうです。まずは、おりてきた保険金は収入にせず、買った車の代金から差し引きます。収入にしないので、これで一気に税金がかかることはなくなりました。ひとまずめでたし。その後はというと──

車の減価償却は、保険金を差し引いた後のちいさくなった金額を基に計算する
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*緑ではなく、青の金額をもとに減価償却費を計算する

⇒毎期の減価償却費は相対的に小さくなる
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⇒減価償却費が小さくなれば、その分だけ利益が膨らむ
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⇒利益が膨らめば、その分税金が多くかかる
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これで、おりてきた保険金には税金が一気にかからず、毎年の減価償却が小さくなることによって、少しづつ税金がかかることになります。めでたしめでたし。


この仕組み、執行猶予に似てないですかね。有罪だけど、ただちに刑を執行するのは忍びないからある期間執行を猶予する。執行猶予です。税金はかけるんだけど、ただちにかけるのは忍びないからある期間に応じてかける。今回紹介した制度です。なんとなく似てますね。



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