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社長の為のじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

交渉じょうずなキツネと欲の深いタヌキ、の巻

個人的な税金のハナシ編

町田市の税理士 高橋浩之 です。


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相続した空き家を売ったときは、3,000万円の特別控除がある

空き家が社会問題になっています。景観や治安のこと、さらには倒壊などの危険性も指摘され、空き家に対していろいろな対策ができています。

税制面でも空き家対策があります。相続した空き家を売ったときの3,000万円の特別控除というのがそれです。売った値段からいろいろ差し引いたあとに特別控除として最高3,000万円まで差し引ける。差し引いた後に税金がかかるというわけです。

でも、それには要件があるようでして。

◆交渉上手なキツネ◆
キツネが、相続した空き家を売ることになった。場所は都会の一等地。不動産屋から提示された価格は9,980万円である。キツネはおもった。「交渉して、大台を超えてやれ!」持ち前の交渉力を発揮して、合意した価格は1億と100万円。大いに満足のはずが・・・。
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なんと、確定申告のとき、受けられるとおもっていた空き家の3,000万円控除が受けられなかったのである。理由は、売り値。その控除は、売り値が1億円を超えると受けられないという要件があったのだ!

最初の価格なら受けられたものを・・・、交渉のせいで大きな控除をフイにしてしまった。

◆欲の深いタヌキ◆
そのようすを見ていたのは、隣に空き家を持つ欲深タヌキである。
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「なるほど、空き家の3,000万円控除は、売り値が1億円を超えるとダメなんだな」欲深タヌキはゴネた。一歩も引かずに。でも、1億円ぴったりで交渉終了。これで、3,000万円控除が受けられる。めでたし、めでたし、のはずが・・・。

なんと、確定申告のとき、受けられるとおもっていた空き家の3,000万円控除が受けられなかったのである。理由は、固定資産税の精算金。固定資産税の精算金は売り値とされる。固定資産税の精算金を足すと、1億円を超えてしまう!

最初の価格なら固定資産税の精算金を足しても大丈夫だったものを・・・欲をかいたせいで、大きな控除を逸してしまった。

──キツネとタヌキ。なにもしなければ、すんなり空き家の3,000万円控除が受けられた。でも、交渉などしたばかりに、特別控除は泡と消え、逆に増えたのは税金。そのせいで、手もとに残るお金はグッと少なくなってしまいましたとさ。
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税金は、欲張りものに厳しいという教訓でしょうか。いいえ、特例には思わぬ落とし穴があるということをこのお話は教えてくれます。



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