社長の為のじょりじょりわかる!税理士ブログ

ややこしいことを、ややこしくなく

バッティングセンターは建物か、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


他人の土地の上に建物を建てると、借地権なるものが発生します。税金の世界でも、借地権のあるなしでは大違い。基準はわかりやすい。上に建物があるかないか。それによって借地権のあるなしも決まります。なんだ簡単じゃん。建物があるかないかなんて見ればわかる。ふつうそう思います。ただ、そう簡単にいかないこともあるようで────。

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バッティングセンターは建物か?

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たとえば、バッティングセンター。バッティングセンター全体をひとつのものと見たとき、それは建物なんでしょうかね?

じつは、税金の世界に明確な建物の定義はありません。そんなときは、ほかの法律での定義を借りてくることになります。いわゆる借用概念というやつです。それによると ”土地に定着していて、壁と屋根があれば建物”。だいたいこんな感じ。

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建物もあれば、それ以外もある

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バッティングセンターには管理している人がいて、その人が詰めている空間があります。そこには壁があり、屋根がある。空中に浮いていないし、走り出すこともない。つまり、土地に定着しています。そこは、まさに建物です。

バッティングをするところ。そこには、壁はない。あるのは網。ボールが敷地外に飛び出していかないように張った網があるだけです。屋根は・・・あるのかな。まあ、あるような、ないような。いずれにしても、そこは建物とはいえない気がする。

で、結論はいったいどっちなんだい? バッティングセンターは建物orそれ以外?

◆ ◆ ◆

だいたい想像のつくとおり、バッティングセンターを全体からみた場合、それは建物ではありません。バッティングセンターはバッティングするところ(当たり前ですね)。人がいる建物は付随的なものです。バッティングするところが建物でない以上、付随的な建物があっても全体は建物ではないというわけ。

したがって、他人の土地を借りて、バッティングセンターをやっても借地権は発生しないということ。同じことが、ゴルフ練習場についても当てはまります。

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“大晦日生まれの子は親孝行” が復活する(?)の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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かつて、大晦日生まれの子は親孝行だった

かつて、 “大晦日生まれの子は親孝行。” こんな言われ方をした時代がありました。そのこころは────所得税の扶養親族は、12月31日の現況で判断する。したがって、大晦日生まれの子は1日しかこの世にいないけれど、その年の扶養親族となる。その子は1日早く生まれることで、その年の親の税金を減らしてくれた。なんて親孝行な子!────とこういうわけです。

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ただし、今の制度ではちがいます。年齢16歳以上であること。これが扶養親族の要件に加わっているんですね。したがって、生まれたての子は、控除対象の扶養親族になれない。

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“大晦日生まれの子は親孝行” が復活する

その懐かしいフレーズ、“大晦日生まれの子どもは親孝行” が今年(2020年)から、限定的に復活します。そのこころは、所得金額調整控除なる控除。

*所得金額調整控除とは?
所得金額調整控除は、850万円以上給与収入がある人に限っての控除です。〇〇控除は、✖✖円以上所得があったらダメというケースが多くあります。いわゆる所得制限。でも、所得金額調整控除は、いわば逆所得制限で、850万円以上ないとダメというちょっと珍しい控除です。

このややこしい名前の控除は、今年から適用が始まります。その要件のひとつに「年齢23歳未満の扶養親族を有すること」というものがあるんですね。つまり、大晦日に生まれた子は、該当する。その子は1日早く生まれたことで、その年の要件を満たすことの手助けをしたことになります。なんと親孝行な子!

しかも!ふつうの扶養控除は、ひとりの子に対して夫婦一方のみしか受けられないところ、所得金額調整控除は、夫婦それぞれ受けられる。ダブルの控除が可能なんですね。つまり、親孝行の度合いも2倍というわけ。

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*夫婦双方に控除の可能性あり

◆ ◆ ◆

850万円以上の給与収入があり、年末に子どもが生まれた家庭(かなり限定的ではあるけれど)では、所得金額調整控除の適用もれがなきようご注意を!



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娘は、父母どちらの扶養親族とすべきか?(現代版:大岡政談)の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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娘は、父母どちらの扶養親族とすべきか?

たとえば、ひとつ屋根の下で暮らす(税金の世界ではこのような状況を “同一生計” といいます)この家族の場合。

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父は、自分の税金の計算をするときに娘を扶養親族とすることができます。母も自らの税金の計算上、娘を扶養親族とすることが可能です。ということは───この父母は、それぞれ娘を扶養親族とすることができる?

娘を父母の両方が扶養親族とすることはできません。ひとりに対して扶養親族にして税金の控除を受けられるのは、ひとりだけ。さすがに、だれかを複数の人が扶養親族とすることはNGというわけです。では、どちらの扶養親族とするのがいいのでしょうか?

■ 大岡政談■ 子争いの巻

ある夫婦がもめていました。扶養親族についてです。ふたりには娘がいます。娘を夫婦どちららの扶養親族とするか。話し合いでは埒が明かず、ふたりは名奉行、大岡越前の奉行所で決着をつけることに・・・

名奉行は言いました。「それぞれ娘の手を取って、綱引きのように娘の腕を引っ張りなさい。娘は勝った方の扶養親族だ」

ふたりは二手に分かれて腕を引っ張りました。ぐいぐい、ぐいぐい、ぐ~い、ぐい。でも、力いっぱい引っ張られた娘はたまりせん。大声で泣き叫びました。「いたい、いたい、痛い。やめてよ、やめてよ、やめておくれよ」

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そんな娘の様子を見て可哀そうになった母は、思わず手を放しました。娘は父のもとへ。「うっひょ~い、おれの扶養親族だ!」父が扶養控除等申告書に娘の名前を書き込もうとしたその時です。奉行所に名奉行の声が響きました。「あいや、待たれい! 娘は、そなたの扶養親族ではない!」

驚く父。静まり返る奉行所。名奉行は、皆の視線を感じながら、どや顔でこう言いました。「その娘は母の扶養親族だ。 親なら、扶養親族が痛いと叫んでいる行為をどうして続けられようか────これにて一件らくちゃぁ~く!」(後半へつづく)

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所得の多いほうの扶養親族とするのが有利

父母どちらの扶養親族にするかは、奉行所に訴え出るまでもなく、所得の多いほうの扶養親族にするのがふつうです。同じ控除額でも、所得の多いほうが減税効果が大きい。よって、世帯全体の実入りのためには、所得の多いほうの扶養親族とするのが有利なのです。

一度決めたら、ず~~と同じである必要はありません。たとえば、一度父の扶養親族としたとしても、それを毎年毎年つづけなくてもOK。今年は父、来年は母というのはかまわないんですね。要は、同じ年にダブって扶養親族にしなければ大丈夫です。

これにて一件落着!

(前半より)「────これにて一件らくちゃぁ~く!」こう言い放つと、名奉行は、なぜか片肌を脱ぎ始めました。で、ひと言。どう? この彫り物。色落ちし始めたから、最近入れ直したんだ。鮮やかなピンクになったでしょ。
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いや、どう? と言われても・・・戸惑う父。でも、まてよ? 桜吹雪の彫り物といえば・・・
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こう指摘されると、名奉行はそそくさと帰り支度を始めましたとさ。
(おしまい)




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なにごとも形式的では意味はない ──検温編── の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。



1年前には考えられなかったことですが────近ごろは、人が多く集まる会場、店舗などの入口で、検温をされることがありますよね。

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「これ、あんまりアテにならないんですよね」

最近、健康診断のため、ある病院を訪れたときのこと。そこでも、入り口に職員が待ち構えていて(?)、非接触型体温計でピッ、ピッと検温しています。「はい、〇〇℃。結構です。中へどうぞ」わたしもそれを受け、院内へ。

入り口近くの待合所で、聞くとはなしに他の人の体温を聞いていると、多くの人が35℃台の中ほどです。皆さん、ずいぶんと体温低いのね。そう思っていると、なんと聞こえてきたのは「はい、35.1℃」それはいくらなんでも・・・

じつは、わたしの体温も朝の検温時に比べると低めでした。そんなこともあり、念のためもう一度、検温をお願いしに行くと、検温担当マンいわく。「これ、あんまりアテにならないんですよね」・・・・・う~む。

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「こんなの初めて・・・(絶句)」

2か月ほど前の夏の盛りのころ。車でお客さんのところへ伺いました。炎天下にとめてあった車に乗り込み、おでこにフロントグラス越しの真夏の日差しを浴びつつ、十数分。エアコンで車内が冷える間もなく、目的地へ。

入口では、最近ウチでも検温をお願いしておりまして、と額に非接触型の体温計を向けられます。ピッ、ピッ。なんと! 示されたのは、38℃に届かんかなという数字です。こっちもびっくりしたけど、測った人もびっくり仰天。「こんなの初めて・・・」と自分が悪いことをしたかのように動揺しています。社長も上から降りてきて、なんだなんだとひと騒ぎ。

朝、事務所で検温したときは平熱だったし、さすがにそれだけの熱ならば自分でも変調を感じるはず。でも、それはない。そんなことを話している間に、もう一度検温してもらうと、1℃以上下がりました。・・・・・う~む。

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もちろん、検温や体温計に文句をつけるつもりはありません。ただ、形式的で儀式のごとき検温なら、あまり意味はないのではと思った次第です。




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リズミカルな文章なら読みやすい⁉ の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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リズミカルなボクシングなら疲れない

むかしむかしのン十年前。ジョー小泉著「ボクシングは科学だ」という本を熱心に読んでいた時期があります。その本は、だいぶ前から手許にありません。でも、いまでも印象にのこっている一節があります。いわく。

───リズミカルなボクシングなら疲れない───

それに続いて “これは持論だ” 。

なるほど。ボクシングの未経験者でも、わかるような気がしないでもない(要するに、なんとなくわかる)。

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リズミカルな文章なら読みやすい

リズミカルなボクシングなら疲れないように、リズミカルな文章も読んでいて疲れないんじゃないか。すらすら読めてわかりやすいような気がします。でも、リズミカルな文章とはいったい?

ある本(名前は忘れた)で、センテンスの短いものと長いものがバランスよく配置されているのがリズミカルな文章だと紹介されていました。なるほど。わかるような気がしないでもない(要するに、なんとなくわかる)。

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でも、それだけでなく、私たち日本人には慣れ親しんだ文のリズムがありますよね。いうまでもない短詩型(五・七・五や五・七・五・七・七)のリズムです。

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そのままはムリでも、なんとなく短詩型のリズムが感じられる文。こんな文が散りばめられた文章を書くことができたら・・・きっと読みやすくてわかりやすい文書になるはず(なんとなくわかるような気がしますか)。

じつは、法律の条文で、五・七・五で書かれているものがあります。

<憲法23条>
学問の 自由はこれを 保障する
<民法882条>民法882条
相続は 死亡によって 開始する

どうです? 字余り、字足らずなし。みごとです。条文の起草者は意識していたのかな。




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奥が深いなんていうけど、単に知らなかっただけじゃん、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。


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税理士に研修は欠かせない

私たち税理士にとって、業務に関する研修は欠かせません。一種の仕入れのようなもの。あたらしい税制の勉強は当然のこととして、すでにある知識も再確認して、いざというときのために備えておく必要があります。

とはいえ、すべての研修を受けるわけにはいきません。タイトルからして、わかりきった内容。再確認するまでもないや。こんなときには、基本的に受けない。

ところが、そんな研修も受けてみると───意外なことに、新たな発見をすることがあるんですね。ほほう、それは知らなかった・・・

で、思います。う~む。税法は奥が深いわい、と。

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奥が深いなんていうけど、単に知らなかっただけじゃん

奥が深い───なんて便利な言葉でしょう。もっともらしく聞こえます。

でも、よく考えてみると、じつは奥が深いんじゃなくて、単に自分が知らなかっただけじゃないか。最近そう気づきました。知らなかったことを、奥が深いなんてもっともらしい言葉でごまかしていたんだと。


奥が深いなんていえるのは、その道を究めた人だけです。そんな境地に達していない私が奥が深いなんておこがましい。単に知らないことだけのことが、まだまだまだまだたくさんある。そう考えて、至誠一貫の精神で税理士道にまい進してまいります(←最近の大関昇進伝達式での口上に影響を受けた)。

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ビジネスマンの父より息子への3つの言葉、の巻

町田の税理士 高橋浩之 です。



「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」という本をご存知ですか。自分と同じ道をめざそうとしている息子へのエール、あるいはビジネスの手引き書、人生論といった内容です。

最近、息子が20歳になりました。おそらく数年のうちに、社会へ巣立っていくはず(そうじゃなきゃ困る)。そんな彼に宛てた手紙に書く言葉があるとすれば────

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第1の言葉

3日後の自分は他人

3日後というのは比喩です。“将来の” ということで、その日数は問題ではありません。その意味するところは、

・・・とここまで書いたところで、かつて同じ内容の記事を書いたことを思い出しました。すっかり忘れていた。「3日後の自分は他人」が意味することころはつぎのとおりです。
blog.takahasikaikei.com
4年半ほど前の記事です。それにしても、そのときは “3日後” ではなく、“将来の” と書いていますね。いつの間にか変わっているわけで、まさに「3日後の自分は他人」です。

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第2の言葉

それからもうひとつ。
なににでも日付を

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第3の言葉

さらにもうひとつ。
小さな約束こそ守ろう

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あとのふたつは、おまけのようになってしまいました。

偉そうに教訓めいたことを言いやがってなんて思わないでくださいよ。こうなりたい。こうしなくちゃと思うけれど、それができていない自分へ向けた言葉でもあるのですから。



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