町田市の税理士 高橋浩之 です。
メロスは決意した。
この請求は必ず今期の経費にするのだと決意した。
メロスは走った。
*走れメロス、経費を落とすために
この請求書は今日中にATMコーナーから振り込まなければならない。
今日は、決算日だ。
今期に落とすためには、今日中に振り込まなければならないはずだ。
ところが・・・
あぁ、これでこの経費は来期まわしになってしまう。
メロスは口惜しく、地団駄踏んだ。ものも言いたくなくなった。
その様を見ていてた親友のセリヌンティウスは、すべてを察した様子でうなずき、優しく微笑み「メロス、きみは、その請求書を会計事務所に提示すればいい。そうすれば決算で経費に計上される」
「ありがとう友よ」
ふたり同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。
暴君ディオニスは、群衆の背後からふたりの様子をまじまじと見つめていたが、やがて静かにふたりに近づき、顔を赤らめて、こう言った。
「経費になる、ならないは、支払っているかどうかは関係がないのだ。たとえ決算日までに支払っていなくても、事実があれば、それは経費なのだ」
*ディオニス「事実があれば経費になるのだ」
どっと群衆の間に、歓声が起った。
■経費は事実があれば計上することができます
たとえ、決算日までに支払っていなくても、事実があり、金額がきまっていれば経費に計上することができます。
この場合は、決算書には未払いの経費という表示がされます。
<事実とは?>
たとえば、モノを買ったとき⇒納品されていること
たとえば、修理をお願いしたとき⇒修理の完了していること
ひとりの少女が、その請求書をメロスに捧げた。メロスはまごついた。佳き友は気をきかせて教えてやった。
「メロス、請求書の中身が丸見えじゃないか。それはきみがよく行く熟女パブの請求書のようだな。早くその請求書をしまうがいい。この可愛い娘さんはメロスが熟女パブに行くのがたまらなく悔しいのだ」
*セリヌンディウス「メロス、それはきみがよく行く熟女パブの請求書じゃないか」
勇者はひどく赤面した。
*メロス「いや~、テレるわ~」