町田市の税理士 高橋浩之 です。
■<よくある質問>
夫の会社、貸し倒れに備えた積み立てをしていないんです
Q.
夫は、中小企業を経営しています。
夫の会社のことで相談です。
新聞の経済面で、「〇〇社が××円の貸倒引当金を積んだ」とか「〇〇銀行が貸倒引当金を積み増した」などと見かけることがあります。
〝積む〟というと、おカネを積み立てる、ということだと思います。
ほかの会社は、貸し倒れに備えたおカネを、別口座かどこかに積み立てているんですね。
夫の会社は、そのような積立はしていません。
*「夫の会社、貸倒引当金を積み立てていないんです」
ほかの会社のように、貸し倒れに備えて、別口座を作っておカネを積み立てておいた方がいいのでしょうか?
A.
〝貸倒引当金を積む〟とは、帳簿上の処理のことを指します。
(解説)
貸倒引当金について〝積む〟という表現をすることがあります。
たしかに、この表現は、貸し倒れに備えるためのおカネをどこかに積み立てておくイメージです。
でも、これは帳簿上での処理のことをいいます。
主に決算で、貸倒引当金を経費にすることをいうのです。
実際におカネを積み立てているわけではありません。
引当金とは、将来の費用を見越して、あらかじめ計上しておくものです。
(貸倒引当金の場合は、将来の貸し倒れ=将来の費用、ですね)
将来への備え、という意味で積み立てという表現をすることがあるのです。
ほかの会社も、決して、貸し倒れに備えて、おカネを積み立てているわけじゃありませんよ。
ご主人の会社も、決算で貸倒引当金を経費にしていれば、貸倒引当金を積んだことになりますので、ご安心を!
*下の「いいね!」ボタンなどを押していただくと、とても励みになります。
少しでも「へぇ」と思ったかたは、どうぞよろしくお願いいたします。