町田の税理士 高橋浩之 です。
会社の自己資本比率が過去最高になったとの報道がありました。上場企業が対象ですが、その割合は40.4%。さて、たまに聞くけど自己資本比率っていったい?
■■■
自己資本比率。借りる。出資。稼ぐ。高いほうがいい。
会社はさまざまな資産を持っています。それらの資産を調達するためのお金をどうやって手に入れたか。それが自己資本比率の考え方です。お金を手に入れる方法は3つ。借りる。出資してもらう。稼ぐ。会社には、この3つの方法以外でお金を手に入れる術はありません。
*答えは、Dだ!
借りる。⇒借りたお金は、世の中のお約束として返さなくてはならない。自分のお金ではありませんから。ゆえにこれを他人資本といいます。 |
出資してもらう。稼ぐ。⇒他人資本の対極。他人の反対は自己。ということで、自己資本といいます。自己資本は会社のもの。ゆえに返す必要がありません。 |
会社の資産のうち、自己資本で手に入れた資産の割合が自己資本比率。自己資本比率は高いほうがいわゆる〝いい会社〟〝つぶれにくい会社〟です。そりゃそうだ。他人資本(=借金)が少ない会社(*)ということですからね。
*ここでいう借金は、いわゆる銀行からの借入金に限定されません。仕入代金の未払いなども含め、今後だれかに支払わなければならないすべての債務をいいます。
■■■
自己資本の主役は、利益
よし、わかった。自己資本を増やせばつぶれにくい会社になるんだな。さっそく出資者集めだ!
↑
これは、方向性が・・・間違っていますよね。現実的にも不可能。どんな会社でも、出資を受けつづけることはできません。とくに、中小企業の場合は出資者が限られています。つまり、出資によって自己資本を増やすのには限界がある。
それに対して、限界がないのが、稼ぎです。つまり、利益ですね。利益には限界がない。努力と工夫、知恵とアイデアでなんとかできるのが利益。たくさん利益を出したら叱られることなんてありませんし。ということはつまり、自己資本の主役は利益である!
■■■
100年後にも存在するために、
会社には、人間と違っていわゆる〝死〟ということはありません。したがって、100年でも200年でも生きていける。会社は未来永劫つづいていく存在である。こんな考え方があります。ただし、もちろん、潰れなければ、という前提のうえでのことですけど。
未来永劫つづいていく会社になるためには、自己資本の充実が不可欠。自己資本の主役は利益。あなたがたとえ世の中からいなくなっても、あなたの作った会社が100年後にも存在しているために、あなたができること──それは、利益を生み出すこと。
*下の「いいね!」ボタンなどを押していただくと、とても励みになります。
少しでも「へぇ」と思ったかたは、どうぞよろしくお願いいたします。