町田の税理士 高橋浩之 です。
わたしは税理士です。ですから、お客さんの意思決定の場面でアドバイスするときは、まず税金はどうなるかということから入ります。当たり前ですかね。でも、同時に「そのことだけ考えばそうだけど・・・」と付け加えることも心がけています。たとえば、法人成りで考えてみると。
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法人成り。税金では・・・
法人成り。個人事業主が法人化することですね。事業が順調にきているから法人成りするのであって、そういった場合では、税金面では法人のほうが有利です。法人のほうが税金がすくなくて済むというわけ。
───法人成りは税金面で有利なのね。よし、じゃあ、さっそく法人成りだ! ・・・いや、確かに「そのことだけ考えればそうだけど・・・」
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法人になると社会保険の負担が新たに増える
法人になると、個人事業時代にはなかった負担が新たに増えます。社会保険料の負担です。個人事業の場合は、従業員が4人までなら社会保険への加入義務はないんですね。任意というわけです。でも、法人は社会保険へ入らなければならない。たとえ会社にあなたひとりしかいなくても。
社会保険に加入するということは、会社も社会保険料を負担するということ。給与の額によっては、税金でのメリットを吹き飛ばすくらいの負担になるかもしれない。
───法人になると社会保険料の負担が増えるのか。じゃあ、法人成りはやめだ! ・・・いや、確かに「そのことだけ考えればそうだけど・・・」
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世間の目(?)も気にすれば、
お金のこと以外で気にしなければならないのは、世間の目(?)。個人事業主の名刺より会社の代表者の名刺のほうが信用してもらえる面はあるはず。法人でなければ取引をしてもらえないことだってなきにしもあらずです。───そうだよね。じゃあ、やっぱり法人成りだ!
どうしたらいいんでしょう? あちら立てればこちらが立たず。帯に短しタスキに長し(←ちょっとちがうか?)。
ある面からみれば有利だけど、ほかの視点からだと不利になる。こういったことはいくらであります。そのときは、総合的に判断するしかない。不利な面、有利な面それぞれあることを承知したうえで、総合的に考えて断を下す。いったん判断したら、不利な面のことは忘れる。これしかありません。
できればいいんですけど、いいとこ取りはできないのですから。
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