町田の税理士 高橋浩之 です。
税金の世界の永遠のテーマ「給与か。外注か」。その判断基準を調べると、4つの要件に出会います。教科書的には、その4つの要件を ”総合的に勘案して” 給与か外注かを判断することになっています。
ただし、あくまで、その4つの要件は例示。つまり、たとえです。その4つ以外にも考えられる要件があるはずです。
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会社にモロさんがいた!
私は、高校を卒業してトラックの運転手になりました。アルバイトニュースをみて就職したその会社にいたのが、モロさんなる先輩。会社にはモロさんしか乗らないトラックがありました。そのトラックは、モロさん以外はアンタッチャブル。社員は自分の乗用車で通勤していたけど、モロさんはトラックに乗って帰っていく・・・
これは、モロさんは、トラック持ち込みで仕事をしていたということ?

モロさんへの支払いは、外注費か。それとも給与か。これが税金の世界での永遠のテーマになるわけです。
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モロさんへの支払いには、給与のにおいがたちこめる。でも、
毎日の運行予定表には、モロさんの名前もありました。つまり、行き先は会社で管理していたし、モロさんはその会社でしか働いていなかったわけです。給与のにおいがプンプンたちこめます。でも、時空を超えて、当時の社長が税理士の私に聞いてきたら・・・モロさんへの支払いは外注費でいいと答える。なぜなら、
わたしも、モロさんを社員とは思っていなかった。高校を出たての頃のことですから、ややこしいことはわからない。社員という言葉は知っていても、外注なんて言葉は知らない。でも、モロさんはなんとなく自分たちとは立場が違う人なんだなということは感じてました。まあ、モロさんがアンタッチャブルな専用車に乗っていたことも、その感覚に影響していたと思いますけど。
これを「給与か。外注か」の要件として考える。現場の社員が、モロさんをどう認識していたか。外注さんだと思っていれば外注費だし、そうでなければ給与。こういうのもありなんじゃないか。
現場がどう思っているかを「給与か。外注か」を判断要素とする。税理士が書くようことではありませんかね。人の思いなんてあやふやなもので判断するなんて、万人を納得させられない。そりゃまあ、そのとおり。・・・それでも、モロさんを周りの人が社員だと認識していないことは、外注処理をするうえでの大きな要素のはずだ!

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